冒険

聞くは一時の恥 / エリュトゥラー海案内記

ベッキー

【冒険クエスト】
探索R2、財宝鑑定R4、考古学R1
ロンドン、セビリア、マルセイユ、ヴェネツィア、アムステルダム

海路でインドや中国を目指すヤツらが現れたのは、実は最近に限った話じゃない。例えば、古代ローマの時代にはすでにインドとの交易があったという話があるそうだ。
それについての情報を集めたいという依頼が来ている。さっそくだがサグレスに行ってくれ。

ルート:サグレス(北の学生)x2→サグレス(牧師)x2→リスボン(学者)x2→サグレス(エンリケ宅)

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古代ローマの海上貿易と「エリュトゥラー海案内記」

今日はちょっと歴史的なお話をしましょうか。古代ローマ時代に書かれた『エリュトゥラー海案内記』という文書について、聞いたことがありますか?これ、まるで当時の「航海ガイドブック」みたいなもので、1世紀にギリシャ語を話すエジプト人によって書かれたものなんです。この記録は、紅海からアラビア海、そしてインド洋に至る広大な海域を舞台にした貿易の様子を、とても詳しく描いているんです。

どんな貿易ルートだったの?

この案内記には、古代の航海者たちがアフリカ東海岸やアラビア半島、そしてインド南西部までの海を渡り、各地の港に立ち寄るルートが詳述されています。特にインドのムジリスという港町が有名で、ここでは香辛料や象牙、シルクなどが取引されていたんです。ローマ人たちは、これらの貴重な商品を手に入れるために、この港まで船を進めていたんですね。

交易品の多様性とその価値

インドからは、あの有名な黒胡椒や象牙、真珠、そして美しいシルクがローマへと運ばれていました。一方、アラビアからはフランキンセンスや没薬といった香料が出荷されていて、これは宗教儀式や医療で使われていたんです。これを聞くだけで、当時のローマ人がどれほどこれらの商品を大事にしていたかが分かりますよね。下の写真は没薬のエッセンシャルオイルです。

A transparent bottle of myrrh essential oil with spruce branches and candle at Christmas

時を超えた癒しと安らぎ、没薬の香りで心と体を満たしたい。

ちょっと脱線して、dolプレイヤーのみなさんお馴染みのアイテム”没薬”について深堀りしてみますね!

没薬(もつやく、Myrrh)は、古代から広く利用されてきた樹脂で、特に香料、薬品、宗教的儀式での使用で知られています。没薬は、アフリカのホソエニカリス属(Commiphora)やインドのアカシア属の木々から採取されます。これらの木から出る樹液が乾燥して樹脂となり、その芳香と苦味が特徴です。

歴史的な背景と用途

没薬は、古代エジプト、ギリシャ、ローマ、そして中東の文化で特に重宝されてきました。古代エジプトでは、防腐処理やミイラ作りに使われていて、香油や軟膏としても利用されました。また、宗教的儀式で香を焚く際や、薬としても使用されてきた歴史があり、消炎や鎮痛効果があるとされています。

聖書にも登場し、特に新約聖書では、東方の三博士がイエス・キリストの誕生を祝って捧げた贈り物の一つとしても有名です。この贈り物には、黄金、乳香、そして没薬が含まれていました。

現代の利用

現代においても、没薬はアロマセラピーや伝統医療で利用されています。特に、口内炎や喉の痛みの治療、消毒、さらには化粧品の成分としても利用されています。その抗菌性や抗炎症性は、多くの民間療法で高く評価されています。

没薬の香りは、スモーキーで樹木のような香りを持ち、エッセンシャルオイルとしても人気があります。香りはリラクゼーション効果があって、瞑想や精神的な安らぎを求める際にも利用されているんですよね。

航海ってどんな感じだったの?

当時の航海は、もちろん今ほど安全ではなかったんです。『エリュトゥラー海案内記』では、航海者たちが季節風(モンスーン)を利用して、インド洋を効率よく、そしてなるべく安全に航海しようとしていた様子が記されています。まるで冒険映画のような話です!

文化的交流の影響

この貿易を通じて、ローマとインド、アラビア、そしてアフリカの文化が交流し合ったんです。たとえば、インドからローマに宗教や哲学が伝わり、逆にローマからは技術や芸術が東方に広がっていきました。そんなふうに、海を越えて文化が交わり合う様子を想像すると、とてもロマンチックじゃないですか?

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おわりに

『エリュトゥラー海案内記』は、古代の貿易や文化交流を知るための宝物のような存在です。もしこの時代の海上貿易に興味が湧いたら、ぜひこの文書を読んでみてください。きっと新しい発見があるはずです。
こんなお話、歴史好きの皆さんにはたまらないですよね?ぜひ、皆さんもこの時代の物語に触れてみてくださいね。
では、また次のブログでお会いしましょう!

【ゲーム内の説明】
1世紀頃、古代ローマの属州だったエジプトで、ギリシャ人航海者により著された記録。エジプト・インド間の交易に携わる貿易業者向けに書かれたものであり、東の果てである中国も絹の産地として紹介されている。

没薬はアレクサンドリアの交易所に売ってますね。

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